強力なテクニカル・パワー系が登場
テクニカルなパワー・メタル。プログレ・ファンの立場からは、プログレ・メタルというよりもテクニカルなパワー・メタル、という印象ですね。メタル要素が非常に強いので、純然なプログレ・ファンには向かないかも。プログレ３にメタル７くらいの割合かな。
しかし。数回聴いて激しい演奏に耳が慣れてくると、突出した技巧と斬新な構成に気づきます。テクニカルなパワーメタルを中心に、メロディック・メタル、ネオ・クラシカル、デス、プログレ・メタル、エレクトロなど様々なスタイルを身にまとい、知的に疾走し続ける演奏・・・本来メタルが苦手な私でも、このクオリティの高さには脱帽モノ。２曲目 Cover My Eyesで私はノックアウトされました。
このバンドは、ELEGYを脱退したボーカリストEduard Hovingaを中心に結成。テクニカルでメロディックなメタルを、斬新な構成で聴かせてくれます。楽曲の端々にいろんなバンドの影響が垣間見られます。SYMPHONY Xのクラシカル志向と劇的な展開、QUEENSRYCHEの思索性、ANGRAの野性味、DREAM THEATERの一体感と多様性・・これらが、ELEGYの元ボーカルによって纏め上げられています。伸びやかでパワフルで通りの良い声。素晴らしいです。
インスト部分の充実ぶりはめちゃめちゃ嬉しい。知的な複雑なリズムありーの、ベースソロありーの。技巧派フュージョン風アリーの。わー 目がまわる〜 嬉しいぃぃ（←あほ）
数分の短い演奏時間にいろんなものを凝縮してます。手垢にまみれいない斬新なパワーメタル。テクニカル・パワーが好きな人にはオススメです。個人的には、重苦しいELEGYよりもずっと好き。