新興のLiquid Note Recordsからリリース。同レーベルから発表されたThe Alchemists、Richard Hallebeek Project、J.A.Mと同じ流れをくむテクニカル系。それもそのはず、これらの作品に参加していたキーボード奏者Lale LarsonによるリーダーアルバムがこのOMINIXなんですねー 上記のバンドを知らない人にはなんのこっちゃと思われるでしょうが、要は技巧派でメロディックなフュージョン作品です。プログレ・ファンやハードロックのファンにも十分アピールするようなフュージョンを地道にリリースしてきたこのレーベル、今後も期待できそう。さて、本作の内容ですが、Lale Larsonが９３年から９５年にかけて、様々なミュージシャンとセッションした内容が収められています。そのため曲ごとにメンバーも異なりますが、品質や雰囲気にバラつきはなし。どれも粒ぞろいのフュージョンです。スムーズな要素も強いです。
ミドルテンポの曲が多く、ゆったりそして明るめのメロディに、キーボード・ソロが配される構成。ギターはMike Stern系。
Mike SternやTRIBAL TECHをやわらかくしたような感じ。わかりやすいChick Coreaバンドという気もするな。
１曲目Incommunicadoは、Steve Morseのソロ作品のような、輝くような音色のギターにうっとり。２曲目Contemporary Pastは長いキーボードソロが美しいです。スムーズ＆柔らかな８曲目Virtual Rialityも小粒ながらいい曲です。
なかでもオススメは次の２曲。４曲目Yes!は哀愁メロディにスリリングなリズムが交錯するかっこいいジャズ。そして、透明感溢れるピアノ、そしてロングトーン・ギターにため息が出そうになる６曲目Solitude。この曲もアルバムを代表する曲ですね。
フュージョン＋スムーズ・ジャズ。キラキラとしたピアノ、かっこいいキーボード・ソロ、Mike Stern風のギター・・私のモロ好みです。雑誌ADLIBで紹介されそうな小粋な感じがいいです。
都内専門店でも見かけますが、CD BABYから買うのが安いと思います。