オランダ出身の超絶ギタリストRichard Hallebeekのソロ・プロジェクト。この人、Rene Engelの２枚のアルバムSpheres Of Samarkand（BRUFORDに似ていると話題になった）とNostalgiaに参加していたり、やはり超絶ギタリストとして知る人ぞ知るAntti Kotikoskiと組んだRichie And Antti（ZEROレーベルからリリースされた）などをリリースしてる。
本作ではギタリストのShawn LaneとBrett Garsedがゲスト参加し、技巧派フュージョンばかり９曲収められています。奏法はAllan Holdsworthのしなやかさとトリッキーな技を備えたもの。しかしあくまでアンサンブル志向。ベースやキーボードのソロもフィーチャリングさせつつ、バランスの良い楽曲づくりが光ります。緊張感を感じさせつつも耳に優しい演奏。ジャズ本来の優美な輝きを感じます。
２曲目 Lined Out
冒頭のアンニュイな雰囲気のキーボード・・ところがその後に突如出てくるギターがAllan Holdsworthそのもの。ヒラヒラと舞うようなトリッキーな演奏。テクニカルだけど優美。
５曲目 Free
ここでもHodsworth風のギターが聴ける。キーボードも大活躍。
６曲目 Axe
ふわっと優しげな旋律がいい。手数の多いドラムをバックにゆったりとしたギターが心地いい。BRUFORDタイプ。
８曲目 Orange Faces Everywhere
ジャズ寄りのBRUFORDって感じ。主体はキーボードのように聴こえるけど、タッチからすると大部分がギター・シンセのようです。
９曲目 Imagine
やはりギターシンセか。トリッキーだけど上品な物腰のギターに酔う、というところか。クロスオーバーイレブンがちょっと入ってるかな(笑)
過去の作品がZEROからリリースされたこともあって「最近多いメタル色の強いヤツか？」と思ったらさにあらず。BRUFORD系フュージョンをジャズの気品を散りばめたような感じ。いいねー
Allan HoldsworthやBRUFORDのファンはもちろん、ギター・フュージョン作品が好きな人に大推薦です。私もしばらくヘヴィーローテーション状態でした。今後も期待大。
