Allan Holdsworth系の奏法をするギタリストによるテクニカル・フュージョン作品。ベースを兼任し、他にドラムと曲によってはキーボードとヴォーカルが参加している。奏法はHoldsworthに似ているけど、楽曲そのものはむしろSteve Hackettに近い。Hackettソロ初期のアグレッシヴさをフュージョンに持ち込んだような感じ。非メロディックな硬質な音。地味なScott McGillという気もする。
本人が兼任するベースは動きの多いもの。またドラムはRUSHのNiel Peartのように手数が多く、例えば２曲目Light Yearsや４曲目Bone Of Contentionではスリリングな展開のためまるでRUSHが難解なジャズ･ロックをこつこつとやっているようにも聞こえる。
コアな音ではあるものの、展開は面白い。突如としてアコースティック・ギターを挟み込んだり、変拍子を連打しながら猫の目のように変貌し続けるカラフルな世界。ギターで構築された硬質な世界を突き進んでいくような曲調は、聴いていてそろ恐ろしくなるくらいに完成された独自の世界。
DJAM KARATというのが似てるという声も。
キーボード奏者Kurt Rongeyの個人レーベルLONG,DARK MUSICからのリリース。