鍵盤奏者Eric Norlanderのプロジェクト。鍵盤を大々的にフィーチャーしたプログレ・ハード。シンフォとプログレ・メタルの両方の要素を併せ持つバンドは珍しくありませんが、メロディアスで切れが良い作風と、飽きっぽいファンの心理も考慮した聞かせ方がわかってるなど、なかなかの曲者です。プログレ・ハードもシンフォニックもメタルも好きな人にはぴったりです。荘厳な構成ですが旋律はキャッチー、メロディアスだけどメタリック、プログレのようでハードロックのようで。バランスがいいですね。冒頭から陰りのある曲想と、様式美メタルのような荘厳な造り。しかしメタルに偏ることなくわかりやすい旋律にすぐにシフト。メロトロンも使いTHE BEATLESの懐かしさまで持ってくる。
荘厳＆陰りのある鍵盤主体のメロディックなシンフォというとARENA、同じくメタル要素も併せ持つ点でTHRESHOLDを思わせるのですが、違うのはもっと変化が多いこと。飽きさせず、難しくせずとなかなかにバランスがいい。最近のASIAにも近いですが、重厚さで断然こっちのほうが面白い。まあ、なんと言っても聴かせどころは鍵盤ですね。さほど重層化されてるわけではありませんが、アナログシンセやメロトロン、オルガンなどファンが聴きたいものをよく知っていると思います。