デナンダー作品 メロディーの良いギタリスト
いくつあるのかTommy Denander関連作品。北欧メロディック・ハードの御大的な存在であるTommy Denanderが若手ギタリストSayitをプロデュース。おそらくSayit氏名義で３枚は出ているはずです。
歌主体の作品で、おそらくSayitの作曲能力とメロディセンス、さらにギタリストとしての資質を知らしめるのが意図のようです。当初は２千枚しかリリースされなかったそうで、これだけの作品が？ という気持ちですね。なかなかのクオリティです。現在は再発＆ＤＬ販売されています。
曲はファンキーなハード・ポップで、ＡＯＲハードからアダルト・コンテンポラリーまでをカバー。ハードロックなギターを期待するとマイルドすぎて肩透かしかも。
トミー・デナンダー関連 音楽性もプレイもそっくり 佳作
Tommy Denander関連作品。北欧メロディック・ハードの御大的な存在であるTommy Denander。その彼が若手ギタリストSayitをプロデュース、これがその３作目。このSayitさんのプロフィールはスウェーデン出身ということ以外は不明ですが、ギターと作曲をやっているようです。もちろんとTommy Denanderもギタリストとしても参加。
音としてはやはりTommy Denander関連であるPRISONERにかなり近いです。鍵盤奏者Rickey B Delinをはじめボーカルやバックのメンバー構成はそっくり。違うのはSayit氏の有無だけかも。時期的にも重なっています。PRISONER名義のステージにはSayitも参加しているという噂ですが・・ではPRISONER、Sayit・・名前を使い分けてるのは何故？ 契約に関わることなんでしょうかね？
ボーカルを中心にした４分前後の短い曲、必ず設けられているギターソロ、正統派というべき北米メロディック・ハード／メタル風の曲調、ギターとキーボードを重ね厚みのある演奏。質感までもがいつものDenanderブランドになってます。
もちろんボーカルもギター・ソロもばっちり。ワイルドながら高い声域も楽々カバーするボーカリストGeir Ronning、素早い指運びでエモーショナル＆パワフルなフレーズを繰り出すSayitはメロディック・ハードのファンから支持されるでしょう。
では主な楽曲をご紹介。
アップ・テンポの曲（１曲目Stand Up、２曲目The Queen、８曲目John Doe、１２曲目Waithing For My Love）はスリリングだけでなくメリハリも効いていて、痛快なハードロック・ナンバーになってます。
一方、ミディアム・テンポの曲（３曲目That Ain't Me、４曲目A Love I Can't Handle）ではFOREIGNERやRAINBOWを連想させるメロディと質感。
他にもファンキーな５曲目Come Please Me, Completely、ソウルフルなボーカルと枯れたキーボードに味がある７曲目Longing For Someone To Hold、同じくソウルフルでキャッチーさから個人的にはアルバムのハイライトかと思う９曲目Love Without Reasonもいいですね。
エモーショナル＆ハードなギター、そしてワイルドな歌唱。フックとなるフレーズそして厚い演奏。おいしいとこをうまく集めたDenanderブランドは品質が安定していますね。今回はプログレ色は皆無ですが、メロディック・ハードが好きな人にオススメです。
このアルバム以前に２枚出ていて、そちらはTOTOに近い作風だとか。ほとんど見かけませんが、ハードロック専門店でまめに探そうと思います。