ドイツのシンフォニック・バンドTEA FOR TWOの鍵盤奏者のソロ作品です。このTEA FOR TWOというバンド、リコーダをフルートのように扱ったりして器用ではあるのだけれど、曲によって音楽性がばらばらでやりたいことが絞り込め手なかった感があります。むしろ良かったのはピアノ・ソロで、いい雰囲気持ってました。しっとりと気品があるといいますか。で、今回のピアノ曲集です。１３曲収められているのですが、先述のとおり情感豊かな奏法と気品。艶っぽい女性の仕草のようであったり、短編映画の悲しいシーンのようでもあったり。一方で、印象的な旋律をうまく配してるんですね。歌心があるピアノです。これはかなりのメロディーメーカーさんだと思います。
うーん、これはすごい、まるで初期Windham Hillから出てた一連のピアノ作品（例：Johnny Winter）に匹敵するクオリティ。ああ、それと、Private Musicで出ていたコンピレーション作品であるPiano Oneを思い出しました。
どの曲もいいんだけどなあ・・・１曲目の切ない旋律はWindham HillかBilly Joelかと。センチメンタルな２曲目Presentation in Seoul、物悲しくもどこか洗練されたゴージャスというJohnny Winterばりの３曲目Wedding Day、流れるような６曲目My Own Way、躍動感と悲しげな旋律が交じり合った１１曲目Things To Come・・あ、そうそう５曲目Waiting For Springに坂本龍一を感じたのは私だけでしょうか・・
雰囲気はすごくいいです。あんな中途半端なバンドよりも遥かにすばらしい。是非続きを出してほしい！