ARTENSIONタイプ。曲によってはシンフォ寄り。あまりの重厚さに「こりゃ、ちょっと・・」と思ったんだけど、とりあえず我慢して何度か聴いてみました。さすがに、僕のようにメタルが苦手な者にも聴かせる曲はあったりして、まあ、そういうのだけ選んで聴いてます（笑）前半に短い曲が並んでおりこちらは正統派なメタル。ただ、そのなかの随所にテクニカルなプレイを聞くことができます。演奏は上手いのですが、テクに走りすぎることなくタメを効かせて盛り上がります。メタル・ファンの間では中心者Romeoのクラシカルなギタープレイが人気だそうですね。ただ、ネオ・クラシカルに興味が無い僕としては、アルバム中盤以降に顕著なドラマチックな構成に惹かれます。
特に４曲目The Accoladeがいい！ 冒頭に登場するキーボードは最近のKANSASのようだし、ヴォーカルが入ってくるまでのシンフォニックなキーボードと伸びやかなギター・・・その掛け合いはマグナカルタ系にありそうな展開。ヴォーカルが入ってからの展開もすごく良い。Romeoのギターはネオクラ一辺倒ではありません。Allan Holdsworth風のフレーズあり、ザクザクのリフもありと変化に富んで、こりゃー 確かにプログレ・メタルっす。
シンフォニックなタイプの曲を聴く限り、ALTURAを柔らかく表情豊かにして、クラシカルを加えた感じ？ キーボードもソロ、ピアノ、教会風オルガンと頑張っていて、プログレファンにも面白印と思いますよ。また、これらプレイが光るのもメロディが良いせいですし。せっかくのバンドアレンジも方法論も、メロに魅力が無くてさっぱり・・というバンドが多いことか。彼らは曲はいいし、かといってたいしてコマーシャルでもなく、そのへんのバランス感覚がいいです。特にタイトル曲はけっこう良かった。この曲構成でもっとシンフォニックだったら大好きだったんだろうけどね。
本作を含めて、彼らの作品のほとんどが日本でしかリリースされていないという状況らしい。メロディが良くて、ドラマチックで、哀愁もあって、音が走ってて・・・こういうあたり、やはり日本人向きなのかも。同じタイプのバンドでも、粒は揃っているが似た曲が多いARTENSIONよりも、大作が含まれてる分、僕はこっちのほうが好き。