リック・ウェイクマンの息子がスティーブ・ハウと共演
Rick Wakemanの息子、Oliver Wakemanが父の同僚Steve Howe(YES)らのサポートを受けて製作したアルバム。彼は、Clive Nolan(PENDRAGON,SHADOWLAND)との作品、それに父との共演と、コラボレート作品が多いですね。
それにしてもRick Wakemanとそっくりの芸風ですね。クラシカルなピアノ、シンセの音色選びまで似てます。ピアノは上手なようです。奏法がマイルドに感じるのは、アルバムの作風がニューエイジ系だからでしょう。
本作の作風は、Rick WakemanのSea Air風のニューエイジにSteve Howeがお付き合いしている、と例えればいいかと思います。
Howeはアコースティック・ギター、たゆたうようなエレクトリック・ギターと、ソロでの奏法をそのまま持ってきたような感じ。YESのスリリングな演奏とは無縁のもの。
・・言い切ってしまえば、緊張感に欠けています。だらだらした印象なんですね。もともと
Rick WakemanとSteve Howeと言えば、少しでも多く弾こうと手数をどんどん増やしていくタイプの人間・・７０年代のYESでの話ですが・・・Chris Squireに「あいつら弾きすぎる」と言われたくらいですから。それを思うと、本作はなんと隔たりのある音でしょうね。どうしても先入観としてそういうものがあるためだらだらと聞こえてしまうんでしょう。余談ですが、共演とはいえギターは後から被せてますね、これ。作品の質が高ければ別に構わないんですが・・
ニューエイジに昔のムード音楽を合わせたような感じで、あまりにマイルド＆眠い。ケルトを取り入れた曲がいくつかあって、情感豊かな旋律はそこそこ良かったですけど。
表現力の豊かなピアノが上手く生かせてないように思います。父親と似た音色のシンセなんか入れへんでもえーのんちゃうのかなあ？
ニューエイジ系でもいいと思うんです。得意なピアノを前面に押し出して、もっとドラマチックに、もっと情感豊かにやってくれたらなあ・・