DEEP FORESTに参加したこともあるアフリカ人ボーカリストWesの作品です。彼は南アフリカ地域に住むバントゥー族とのこと。当然ながらDEEP FORESTによく似ています。アフリカ出身とはいえ、DEEP FOREST同様インディオや中近東の音まで取り込んでます。むしろDEEP FORESTよりも、インディオ音楽を取り入れていたCREARAに近いかも。
なんと言っても、やわらかで広がりのある音が特徴です。ヒップホップ色も強いのですが、打ち込みリズムの向こうに安らぎが感じられるのですねえ。
１曲目 Awa Awa
美しく懐かしい香りのするメロディとシンフォニーのように厚みのある音像が魅力。おおらかで大地の匂いを感じさせます。心の奥底を揺さぶるようなぶ厚いコーラスが素晴らしい。一度聴いたら忘れない曲。
２曲目 Alane
ノリがよく切れのあるビート。さまざまなタイプのヴォイスが交錯するコーラスワークが見事。
３曲目 Kekana
跳ねるようなヒップ･ホップ調の曲だけど、ふくよかさが感じられる。こういう優しさや身近な雰囲気がこのアルバムの特徴。好感が持てます。
４曲目 Wezale
なんとコーランで始まります。一瞬Holger Czukaiかと。最初だけPersian Love(笑)
５曲目 Ken Mouka
この、デジタルビートのノリの良さ。呟くような歌唱はまるでDAO DEZI。
他の曲もカラフルで飽きがこないものばかり。当時から似た作品って多かったんだけど、このふくよかな安心感・・みたいのは個性ですね。あと、目まぐるしいギター・ソロがどっかプログレっぽかったり、サンプリング音のエフェクトがちょっと変わってたりしたのが印象的でした。今でも、たまに出して聴いてます。最近でもＣＭに使われてるんですよ、これ。DEEP FORESTが好きな人なら間違いなくオススメ。