輝かしいＡＯＲ全盛期は遥か昔・・今ではすっかりマニアックなジャンルになった現在。プロデューサーとして知らぬものはいないDavid FosterがギタリストJay Graydonと組んだこのプロジェクトもまるで古典のように扱われていますな。力強く華麗なボーカルはTommy Funderburk。この後、ＡＯＲ界を代表するボーカリストとして様々なプロジェクトで活躍するが、最近ではBOSTONでも歌っている。リズム隊にはTOTOのメンバー（当時）であったJeff PorcaroとDavid Hungateが参加、TOTOからは他にもSteve Lukather、Steve Porcaroも参加している。
気に入ってるのは次の曲。まず２曲目Cryin' All Night。西海岸の輝きと不意を突くような陰りのあるフレーズとの落差がなんとも言えないバランス感覚。都会的な気品もあって、これぞＡＯＲやんなあ。洒落たリードボーカルとバックのファルセットにFunderburkが大活躍する３曲目It Will Be Alrightもいい。４曲目Nothin' You Can Do About ItのTOTOをさらに洗練させたようなブラスロック。５曲目Leave Me Aloneの畳み掛けるようなフレーズも好き。９曲目She Waits for MeはシンプルなＡＯＲ。今やありきたりに聴こえてしまうのに忘れられないくらい印象的なフレーズ。誰もが耳にした名曲。名曲といえばこちら１０曲目After the Love Has Goneのほうが有名かな。黒人っぽいサビはEW&FをＡＯＲ化したよう。かっこいいアダルト・コンテンポラリー。
ドライブの１枚としては今でもうってつけの一枚やね。何度聴いても飽きない。