イタリアのモダン･シンフォグループEDITH周辺プロジェクト。同様のプロジェクトであるATMOに近い音。三本のギターから構成されるインスト作品。アコースティック･ギター２本とエレクトリック･ギター１本で、シンフォの影響色濃いニューエイジ。エレクトリック･ギターはSteve Hackettに近い音で、伸びやかな音を選んでいるものの、一度聴いたら忘れそうにないくらいアクの強そうな音。
湿っぽい音。ちょうど、雨の降る漁港を眺めているような印象。消え入りそうな音色のアコースティック･ギターが、アンビエント的ともとれる、やや散漫な印象のメロディを繰り返し弾く・・・そしてその上を時折エレクトリック･ギターが情感豊かなロングトーンで往復するような感じかな。曲の起承転結はさほど明瞭でなく、曲がいつのまにか始まってそのうち終わっていた・・そんな雰囲気です。
方法論は独特なんで面白いんだけど、ただ、アコースティックギターの演奏にこの手のニューエイジ作品には不可欠な「細やかさ」というものが欠けている曲も有って、ちょっと乱暴かなというのが正直な感想です。