COLLAGEの中心人物であったWojtek Szadkowskiの新プロジェクト。COLLAGEの秀逸なメロディラインと情感豊かな構成に、エレクトロニックやフュージョンの要素も取り込んだモダンな作品。ゆっくりとうねるCOLLAGEに対し、リズムや展開を工夫し動的な音となっています。目の眩むようなダイナミックさは健在。キーボードやリズムには打ち込みが増えました。でも安っぽさ微塵もなく、鮮やかな音色が印象的です。
まず１曲目The Evening Windは静と動をうまく使い分けた佳作。COLLAGEから引き継いだ部分が「静」。うっとりするようなシンフォが展開される。一方、ハードなギターや変拍子を織り込んだ「動」の部分は新生面。スリリングです。
２曲目On The RingはYESのような開放感のある大曲。インスト部分はフュージョン風ギターもフィーチャリングされ、その鮮やかな音の心地よいこと。COLLAGE時代にはなかった清々しさですね。物語のように起伏があり、そして場面がどんどん変わっていく。
３曲目Midnight SnowはPhil CollinsやAlan Personsがやりそうな大人のバラード。短いが印象的ないいメロディ。後半のギター・ソロもいい。
４曲目No DisgraceはMARILLIONやIRISタイプ。情感豊かなギターが縦横無尽に活躍しています。
５曲目Not Afraidは前々曲同様Alan Personsを連想させる。
６曲目Nowはアルバムの中では地味なほうですが、それでもクオリティはすごく高い。音の質感はABWHを思わせます。
メロディアスな上に、さらに構成がしっかりしたシンフォ作品。これ以上何を望むことがあるだろう、って感じ。何度でも聴きたい・・ほんと、何度聴いても飽きの来ない作品です。