フランスのポンプ系バンドの２枚目。女性ヴォーカルとシンフォニックなギターを中心とする５人組。１枚目Patchworkをリリース後、中心者だったギタリストがIRISを結成、脱退してしまう。そのため、Chril Achardというギタリストを向かいいれてこの作品を制作した。ちなみに、このChril Achardは後にMUSEAからソロを発表し、話題を呼んだ。カテゴリーとしてはMARILLIONフォロワーのひとつと言える。メロディアスな線を狙っているのだろうが、肝心のメロディに求心力がない。そのため、散漫な印象を受ける。長めの展開をやってもメリハリをつけようとしても、メロディラインに魅力が少ないため、結局平坦な印象しか残らない。部分部分では良いところもあるだけに残念。これって、ポンプ系が陥りやすい失敗かも。
ヴォーカルは声量がなく、どちらかというと牧歌調の歌唱を得意とするタイプだと思うのだけど、シンフォニックな鍵盤群とSteve Rotheryタイプのギターを従えるだけの力量には欠けている。
また、ギタリストChril Achardの力量は認められるが、どうもバンドの方向とあってないような気がする。Achardのソロが１曲収められているが、結局アルバムの中でこのトラックが一番良く出来ており、なんとも皮肉だ。