MAGENTA、CYANでおなじみRob Reed関連作品。しかし・・んー？ これ、プログレではないなあ。なんと、ジェントリーなエレ・ポップです。チルアウト系ですね。それともエレクトロニカといった方が近いでしょうか。とにかく、カノジョと聴けるおしゃれな作風です。メロトロンを入れてみたり、Mike OldfieldのTubular Bellsの有名なフレーズをサンプリングしたりとプログレ・ファンへの配慮も忘れません。エレ・ポップからはクールさを、プログレからはスケール感を持ち寄ったというところでしょうか。
２曲目 It's Only Sin
まずはこの曲。心にしみる曲です。ループが作り出すモダンな雰囲気がたまりません。アルバムの代表曲のひとつです。
３曲目 You Move In Me
エスニックを取り込んだチルアウト。PAN OUT NOWをスローにしたような柔らかな曲です。メロトロンが使われています。
５曲目 The Secret Wish
あっと驚き。Tubular Bellsをサンプリング。物悲しい旋律としっとりとした歌唱が印象的です。
６曲目 Sam's Song
サウルフルな女性ボーカルは特筆モノです。中間のキーボード・ソロはプログレしてます。
７曲目 Future Love Games
アルバムのハイライト。ポップで美しいチルアウトです。伸びやかなサウンドが優しく、心にすうっと入ってくる感じ。ボーカルのソウルフルな歌声には感激です。
８曲目 The Last Night On Earth
前曲を引き継ぎながらも次第に物悲しい雰囲気へ。オペラチックな女性ボーカルをちょっと細工してあるのも面白い。イコライジングされたピアノもいいですね。長生きするといろんなものが聞けるわい、ありがたや・・
プログレとかシンフォにこだわらなかったら、これはこれでなかなかの作品です。メロディ良し、歌唱もすばらしいし、チルアウトの持つ清らかでモダンな雰囲気がなんとも言えずいい感じ。夜聞いてるとね、心が軽くなるんですよ。PAN OUT NOWをゆったりにした感じ（誰も知らんか・・）
夜に聞きたい優しいエレ・ポップ。ロマンチックな雰囲気が気に入ってます。
プログレ界からもTrevor Hornというエレポップ繋がりがあるわけですしね。オルタナやポスト・ロックへの融合も盛んな昨今のプログレ界、こういう作品が飛び出てくるのもアリかなと歓迎しております。それに、なんと言っても気持ちええんですわ。