Caravan, Matching Mole, Gong そして EGGのメンバーで結成されたカンタベリー系スーパーバンド（と言っていいのか？）。幅広くいろんなタイプのジャズ・ロックが含まれていて難しい曲も有ありますが、ジャケットの雰囲気からも伝わるとおり基本的にはオシャレな曲が多く気楽に付き合えば楽しめると思います。１、２曲目のノリの良い曲も有れば、３曲目のように怒涛のバトルもある・・・幅も広いし浅深の差もあるカラフルな作品群ですね。当時のカンタベリー系の粋を集めただけのことは有って何度聴いても飽きません。１曲１曲が短いために、長い大作に慣れた耳には新鮮。難しい曲も凝った展開も、どんどん展開され流れていくので、疲れないし、かえって耳に残ります。
１曲目 Rotter's Club
ほのぼのとしたヴォーカルとノリの良い明るい曲想が印象的な名曲。
２曲目 Lounging Their Trying
１曲目の印象を引き継いだ曲。明るさと緊張感を併せ持つ曲。
５曲目 The Yes No Interlude
心地よい緊張感が特徴。
６曲目 Fitter Stroke Has A Bath
牧歌調のヴォーカルと演奏が、心に優しく響く。中間部の歌の繰り返し部分がぐっと胸に迫るものがある。感動。一転、後半のインストは明るさを損なわず、テンションの高い演奏が続く。この曲大好きです。
７曲目 Did't Matter Anyway
６曲目のヴォーカルパートの雰囲気を受け継いでいて、ヴォーカルと重なる優美なフルートが絶品。そして、キーボードとともにジャズロックの至高の美とも言いたくなるような世界がしばらく展開される。
９曲目 Mumps
オリジナルの盤では恐らくラストを飾っていたであろう大作。
どのトラックでも感じられる「美」そして「優しさ」。テクニカルの上に成り立つ美の粋のような・・・卓越したジャズロックだけが到達し得る域という感じ。