イタリアにあるメロディック・ハード専門レーベルFrontiersの仕掛人Fabrizio Grossiによるプロジェクト。メロディック・ハードのファンのつぼに合わせて人材を登用してアルバムを作ってしまうやり方でもういくつものプロジェクトをごり押ししてきたわけですが、今回は、一時期DOKKENにいたギタリストAlex De Rossoと、THE STORMやTWO FIREでお馴染みボーカリストKevin Chalfantをくっつけました。曲はいつものようにレーベルでもいくつか用意したらしく、同レーベルでリリースしている人から調達。で、結論。うーんイマイチ。何が良くないかというと、マイルドすぎる。曲もまあまあ、演奏もまあまあ、歌はもちろんうまいけど、どうにも刺激が少なすぎる。まあ、セッション・ギタリストに、雇われボーカリストのふたりにはいい作品に不可欠の"化学反応"がなさ過ぎます。ギターはうまい、歌もさすがだなと思わせるものがあるのですが、あまりにも予定調和的。せめて旋律が卓越していれば良かったのかもしれないけど、まあこれもまあまあな出来なのですよ。どうも落しどころが甘かったんじゃないかと。
もちろん、絶賛してるレビューがたくさんあります。私のような否定的な意見は少数派かもしれません。ゆるめのメロディックが好きな人にはいいのかも。