自身のプロジェクトRADIOACTIVEやSAYIT、最近ではFergie Frederiksenともアルバムを作ったギタリストTommy Denanderと、KING OF HEARTSのギタリストBruce Gaitschが組んだアルバムです。Denanderと言えばTOTO系のメロディック・ハードを再現させたらピカイチのギタリストであり、一方Gaitschは元AIRPLAYのTommy FunderburkとのKING OF HEARTSでメロウなポップを残しています。この二人のアルバム、しかもインスト中心ということで期待して聴きました。
良質ＡＯＲを量産してきた二人らしい音です。１１曲中曲が１０曲がインスト。ＡＯＲ色濃いフュージョンという感じ。ハードロックとファンキーなリズムがうまく収まっています。情感が豊かで、ギターの表情がいいのですよ。歌モノもファンキーでそこそこいいのですが、やはりここはギターの豊かな表情を堪能したいところ。
１曲目Quality Timeはファンキーなインスト。流れるようなギターが心地よいです。ＡＯＲとフュージョンの中間のような感じですね。４曲目Sirensは透明感のある演奏にハードなギターが響きます。これが気持ちいいです。６曲目Falcons Grooveはゴキゲン＆ファンキー。メロディの良さで選ぶならこの曲かな。ファンキーなリズムに、伸びのあるギターが情感豊かにうねります。これいいですね。７曲目SteamrollerはEric Johnson風で、テクニカル＆メロディアス。小気味良い曲です。
ソツなくこなすスタジオ・ミュージシャン２人のプロの仕事。驚くような展開こそありませんが、ＡＯＲもごきげんなフュージョンも好きという人にはハズレなし。