Allan Holdsworth - Gordon Beck

>> official site

classification :jazz-rock
area : UK
related bands : Allan Holdsworth, RIPTYDE, Gordon Beck UK, K2, BRUFORD, GONG, GONGZILLA, JOHANSSON,JOHANSSON,HOLDSWORTH, MVP

review :

Allan Holdsworth - Gordon Beck / The Things You See

ジャズ・ピアノとの共演 硬派でジェントリーなジャズ作品

 ジャズ・ピアニストGordon Beckとの共演。テクニカルなジャズ/フュージョン作品です。共演といっても行き詰まるようなバトルが繰り広げられているのではなく、どちらかが主体となりもう一人が部分部分で曲を補完していくような感じ。あくまでも協調し合って楽曲が構成されているという感じですね。特にBeckがその中心となり、Holsdworthが曲に深みや厚味を加えるという場合が多いようです。二人で曲を仕上げていくというよりは、恐らくスタジオに持ちよった時点でかなりできていたのかも。手数の多い下世話なジャズロックでもなければ、速弾き大会でもありません。ロングトーンのギターや幻想的なエレピの伸びやかな音が交錯し、通好みの硬派なジャズ/フュージョンを好演。メロディは平易ではなく聴き込みが必要かと。
 ヴォーカル入りの6曲目At The EdgeはHoldworthが作曲しているのか、彼らしいフレーズがいっぱい入っています。UKでの伸びやかで冥想的なイメージを彷彿とさせますね。7曲目Up Countryは、一転してピアノ中心の分かり易いメロディ。メリハリの利いたピアノが楽しい。8曲目The Gatheringは静かに始まり、じわじわとうねりが大きくなっていくような盛り上がり方が印象的。10曲目Sunbirdはダンサブルでノリの良いメロディ(カリビアン風かな?)・・こういう曲も無いとね。11曲目Second Summerはドラムス、サックス等も加わりジャズの大曲になってます。メロディも良いしここで聴かれるBeckの跳ねるようなピアノが心地よい。ラストを飾るにふさわしい佳曲。
 硬派でモノクロなイメージのアルバム前半と、テクニカルさはそのままに色彩豊かなアルバム後半が対照的。

JIMCO RECORDS JICL-89086 ('92)